研究実績の概要 |
EdTechは私たちの「学び」の本質的な向上に結びついているのだろうか。2022年度も、本研究における「EdTechの次」のまさに舞台となっているような、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)感染拡大にさらされた障害児の 「学び」全般の危機的状況=Learning Crisisの状況が続いた。本研究はEdTechとインクルーシブ教育の双方を「情報技術を社会的に 活用する」という社会情報学の観点から架橋し「本質的学び」の具体例を実証すること目標としている。 2022年も、一部各博物・科学・美術館など文化施設における制約が残っていたが、段階的に開館されたりイベントなども開催されるようになってきた。また、COVID-19 Crisisの結果のLearning Crisisの中で、動画コンテンツへの関心と障害児への有効性にも注目できた。社会変動という本研究にとっても根源的なテーマを受け、それらの過程の検討しつつ分析枠組みも深めた成果が柴田(2022), Matsuzaki, Y., Shibata, K., (2023)である。またその一環として具体的に英語学習でのEdTechへの応用をはかった貝原・柴田(2022)は、2024年度英語ユニバーサルデザイン学会にて優秀発表賞を受賞した。 さらに2022年は、具体的な博物館・文教施設の調査を進めWebサイト=学びの危機(まなキキ)サイトにおいて試験的なコンテンツ作成もおこない、技術専門家の助言も得つつ技術的な検討をあわせて進めた(Matsuzaki, Y., Shibata, K. 2023、Hattori, A., Shibata, K., Matsumoto, S., 2023など)。研究の終盤をめざして、それらの社会学的な動向と情報学的な動向を架橋した柴田(2022)は反響も多くいただけ、着実な成果だということができよう。
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