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2022 年度 実施状況報告書

公共図書館員のコンピテンシー獲得を目的とした図書館実習ガイドラインとモデルの提案

研究課題

研究課題/領域番号 20K12564
研究機関相模女子大学

研究代表者

松嶋 志津子 (宮原志津子)  相模女子大学, 学芸学部, 教授 (70611838)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード図書館情報専門職 / 図書館実習 / 質保証 / 学位 / 資格 / コンピテンシー / 図書館サービス
研究実績の概要

本研究は,公共図書館員のコンピテンシーを明確にした上で,図書館実習を通してコンピテンシーの獲得を目指すために,図書館実習ガイドラインとモデルを作成することを目的とする。
研究3年目の2022年度は,当初1年目に予定していた「公共図書館で考えられている司書に必要なコンピテンシーの明確化」及び「図書館実習を行っている図書館における内容と方針の現状把握」を行うために,これまで新型コロナウィルスのためにできなかった,対面によるインタビュー調査を開始することができた。
当初予定していた図書館実習の運営面について調査するだけでなく,新型コロナウィルスによって図書館実習の内容や運営にどのような変化があったのかについても調査項目に加えた。コロナ禍でも実習生を受け入れている図書館を対象としたかったため,研究者が2022年度に実習を依頼した図書館とし,直営や委託など運営形態が異なる館を10館ほど選んで調査を行っている(2023年5月末まで継続中)。
2023年度は,インタビュー調査から明らかになった図書館情報専門職としてのコンピテンシー(「何ができるのか」という能力)について,図書館実習を通して目指すべきコンピテンシーは獲得できるのか,またどのような内容の実習プログラムであれば獲得が可能なのかを検討する。
そのために,当初2年目に予定していた「実習ガイドラインと実習モデルの試案の作成」を行った上で,研究者が2023年度の授業で担当する実習で,「実習ガイドライン(試案)」と「実習モデル(試案)」に沿った実習の実行と検証を,実習先の図書館の協力も得ながら行う。
なお2022年度の研究業績としては,図書館情報専門職資格の国際的な動向について述べた「図書館情報専門職資格の国際動向」『情報の科学と技術』 72(6) 192-197 2022年.が掲載された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究1年目の2020年は,コロナ禍により公共図書館が閉館もしくはサービスを大幅に縮小した館が多く,図書館実習の受け入れもない図書館が大半であり,実習関連の調査ができなかった。
研究2年目の2021年は,公共図書館は開館し,通常のサービスも少しずつ再開されたものの,コロナ前と比べ対人サービスに制限が残っていた。実習については受け入れを再開する図書館が多くあったが,カウンター業務など,本研究でのコンピテンシーを問う上で最も重要なサービスが実習内容から外されるなど,実習に関する調査が十分にできなかった。
研究3年目の2022年になると,図書館実習をコロナ前と同じように受け入れる図書館が多くなり,実習内容も対人サービスが実習に含まれるなど,制限がほぼなくなった。そこで当初予定していた実習に関する調査を開始し,遅れている分を取り戻すことに努めている。

今後の研究の推進方策

今後の研究として,まずコロナ禍のためできなかった研究・調査の遅れを取り戻すことを最優先の課題としている。
2023年度は,2021年度に予定していた「実習ガイドライン(試案)」と「実習モデル(試案)」を行う。
また研究が終わらないため,2024年度に申請延長を予定しており,「実習ガイドライン(修正版)」「実習モデル(修正版)」を用いた実習と検証,及び研究成果の発表及び研究報告書の作成を予定している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスによる移動の制限等で訪問調査を行うことができず,旅費などの調査費用の支出が予定より少なかったため,次年度使用が生じた。2023年度では,旅費及び人件費・謝金の執行を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 図書館情報専門職資格の国際動向2022

    • 著者名/発表者名
      宮原 志津子
    • 雑誌名

      情報の科学と技術

      巻: 72(6) ページ: 192-197

    • DOI

      10.18919/jkg.72.6_192

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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