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2022 年度 研究成果報告書

彩り豊かなシーンの知覚という主観的体験を生み出すメカニズムの心理・脳科学的検討

研究課題

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研究課題/領域番号 20K12574
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90030:認知科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

河地 庸介  東北大学, 文学研究科, 准教授 (20565775)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードシーン知覚 / シーン記憶 / 画像統計量 / 心理物理学
研究成果の概要

同時に処理できる物体数に制限がある視覚系はいかにして彩り豊かなシーン知覚を生み出すのか。本研究では,シーン知覚に関わる情報処理過程を理解するための実験研究を展開し,以下の成果を得た。(1)シーン知覚は視野全域にわたって一度に生成されるのではなく,中心視野から周辺視野へと次第に生成されていく。(2)視覚情報のみで十分可能なシーンカテゴリ判断課題であってもシーンと一致する聴覚情報によってシーン情報の処理が促進される。(3)シーン記憶の空間解像度は,オリジナルの解像度よりも高められた形で再認される。(4)シーン画像の有彩色の中心領域に関する記憶は,その領域が周辺部に拡大された形で再生される。

自由記述の分野

実験心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

視覚系の情報処理における限界と我々の主観的に彩り豊かなシーン体験の乖離に関する理解を深めることは,運転行動等の瞬時判断が要求される作業場面での行動指針の提案、円滑な日常行動を促す環境をデザインする人間工学分野にも新たな視点の提供が期待できる。またAI(artificial intelligence)によりヒトの知覚認知を予測する際に、シーンに関わる情報種・量の制約条件を明らかにすることで計算負荷の大幅な削減ができる可能性がある。ヒトの知覚体験の限界を拡張するAR(augmented reality)技術に関連して、シーン知覚を豊かな体験に昇華させる条件を知ることは新たな価値創造のシーズとなる。

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公開日: 2024-01-30  

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