研究課題/領域番号 |
20K12579
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
内野 泰 東邦大学, 医学部, 准教授 (60338332)
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研究分担者 |
弘世 貴久 東邦大学, 医学部, 教授 (40384119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | インスリン / アミロイド重合ペプチド |
研究実績の概要 |
我々は10年以上にわたる長期インスリン注射を行ってきた糖尿病者に対し微小音響超音波技術による「仮想触覚」技術による皮下3次元地図からインスリン・アミロイド化重合蛋白部位を抽出してきた。「位置・空間情報」を持つ局所免疫反応を評価する。Uchino H et al, Quantitative evaluation of insulin-induced abdominal subcutaneous dystrophic tissue using shear wave elastography., J Diabetes Investig (IF: 3.761; Q1). 2022 Jan 31. doi: 10.1111/jdi.13762として報告した。
欧米先進国でも高齢化現象は大きく、ウイーンの75歳以上の高齢者の調査は有名である(Vienna Transdanube Aging Study : VITA study)。その中で血漿アミロイドAβ42が最も高く、アルツハイマー病高リスク群にも関わらず、正常な認知機能を維持していた群が存在し、糖尿病+インスリン使用者であった(J Alzheimers Dis. 2018;62:841)。つまり糖尿病そのものは高アルツハイマー病リスクであるが、インスリン使用は何らかの「保護的」因子となっていることが推察されている。 しかし、まだインスリンから認知症・アルツハイマー病に対するワクチン免疫療法の研究に関しての報告はない。このことは、我々の仮説である「長期間」、「皮下インスリン・アミロイド化重合蛋白ワクチン効果による抗アミロイドAβ抗体産生」が関与している可能性も考査される。研究対象者全員の血清を用いELISA plate (Immulon 2 HB U, Thermo Scientific)により各種アミロイド蛋白(Aβ40, Aβ42, など)と重合Aβ1-42のヒトアミロイド蛋白特異抗体を確認する。認知機能は認知機能評価バッテリー(Mini-Mental State Examination(MMSE),Clinical Dementia Rating(CDR)の評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インスリン・アミロイド重合蛋白の免疫応答を全身性に確認するため各種アミロイド重合蛋白への特異抗体の評価を行う。インスリン使用のない年齢・性別を合わせた2型糖尿病の方を追加し、研究対象者全員の血清を用いELISA plate (Immulon 2 HB U, Thermo Scientific)により各種アミロイド蛋白(Aβ40, Aβ42, など)と重合Aβ1-42のヒトアミロイド蛋白特異抗体を確認する。認知機能は認知機能評価バッテリー(Mini-Mental State Examination(MMSE),Clinical Dementia Rating(CDR)を使用。なお、血清サンプルは一般診療上の残余血清(100μl)とする。研究対象者には30分程度の拘束時間(微小音響圧超音波検査と認知機能は認知機能評価バッテリー)が生ずる。微小音響圧超音波検査から得られた硬度・範囲の測定を、本研究と比較する。
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今後の研究の推進方策 |
得られた数値データの3次元地図への数理解析は難渋する可能性がある。今後、解析と共に局所における各種免疫現象を確認できる状況にある。対象血清は-80℃に保存されている。 インスリン・アミロイド重合蛋白の免疫応答を全身性に確認するため各種アミロイド重合蛋白への特異抗体の評価を行う。対象者全員の血清を用いELISA plate (Immulon 2 HB U,Thermo Scientific)によりアミロイドAβ1-42, Aβ1-15, Aβ16-30 , Aβ31-42と重合Aβ1-42へヒトアミロイド重合蛋白特異抗体を確認する。対象者全員への認知機能評尺度;mental state examination (MMSE)を施行し、認知機能を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
インスリン・アミロイド重合蛋白の免疫応答を全身性に確認するため各種アミロイド重合蛋白への特異抗体の評価を行う。対象者全員の血清を用いELISA plate (Immulon 2 HB U,Thermo Scientific)によりアミロイドAβ1-42, Aβ1-15, Aβ16-30 , Aβ31-42と重合Aβ1-42へヒトアミロイド重合蛋白特異抗体を確認する。これらの抗体取得に時間を要した。次年度使用が生じた理由としては、抗体取得んい時間を要した他、解析費用に未使用額が生じた。次年度は、対象者全員への認知機能評尺度:mental state examination (MMSE)を施行し、認知機能を確認してあり、統計処理を行う。また、統計解析費用や学会参加や論文投稿への費用に使用する予定である。
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