研究課題
顔識別の神経基盤と考えられる、側頭皮質ニューロンによる顔画像情報の時間的コーディングの神経機構を明らかにすることを目的としている。時間的コーディングとは、側頭皮質TE野の神経発火に、顔の大まかな分類(サルかヒトか)が詳細な分類(個体や表情)より時間的に早くコーディングされる現象として観察できる。その神経機構を明らかにするため、側頭皮質のTE野とそれより前段階の処理を行うTEO野において、顔画像に対するニューロン活動を記録し、相互情報量解析により、ネットワークとしての情報処理像を明らかにする。また、計算機シミュレーションにより連想記憶モデルを基に時間的コーディングを支える神経回路モデルを構築し、神経機構の理解につなげる。2023年度は複数頭の実験動物から多点同時記録により得られたTE野およびTEO野のニューロン活動データを解析し、顔画像に対する応答を確認した。研究期間を通し、TEO野あるいはTE野で記録したニューロン活動データに相互情報量解析を適用し、顔の分類に関する情報量の時間的ダイナミクスから、大まかな分類情報を確認した。また、時間的コーディングの神経機構の理解につなげるため、計算機シミュレーションにより連想記憶モデルを基に神経回路モデルを構築した。
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すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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