研究課題/領域番号 |
20K12627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
倉橋 敏裕 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00596570)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 細胞再生学 / アスコルビン酸 / ダイレクトリプログラミング / 脂肪分化 |
研究成果の概要 |
アスコルビン酸(AsA)がマウス胎仔線維芽細胞の脂肪分化を促進することを見出した。これまでに、脂肪前駆細胞(3T3-L1など)の脂肪分化がAsAにより促進される報告があるが、マウス胎仔線維芽細胞の場合は異なるメカニズムで促進されている可能性が示唆された。 解析の結果、マウス胎仔線維芽細胞の場合では、より誘導初期でのAsAの作用が重要であり、その作用により脂肪分化誘導のマスター因子であるC/EBPαとPPARγの遺伝子発現が亢進していることを見出した。さらに、AsAはC/EBPαとPPARγの遺伝子発現を制御している因子のタンパク質レベルでの増加に寄与していることが示唆された。
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自由記述の分野 |
細胞再生医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古くから知られる栄養素の一つであるアスコルビン酸(AsA)は近年、iPS細胞作製時のリプログラミングを促進することや、DNAの脱メチル化を促進するなどの新たな機能が発見されている。一方で、AsAの生理作用は多岐にわたるために、一つの生物学的現象に対しても相反する報告がなされるなど、不明な点が多く残されている。本研究成果により、これまでにAsAとは関連付けられてこなかった因子のタンパク質レベルがAsAによって制御されていることが示唆されたことは学術的意義があると考える。今後より詳細な解析が必要であるとともに、異なる実験系やin vivoでの再現性を確認する必要がある。
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