網膜疾患に対する低侵襲的治療及び予防を可能とするナノ粒子点眼剤の設計に向け、粒子構造特性(表面電位、組成等)の評価ならびにラット点眼後の眼内移行性等の検討に基づく調製プロセス及び製剤処方の最適化を目的とした。網膜に高発現するCD44受容体を指向するヒアルロン酸を修飾した核酸(siRNA)搭載ナノ粒子(リポソーム、高分子ナノミセル)として適切な調製プロセスを確立した。また、多機能性ペプチドを修飾したナノ粒子において、粒子表面とペプチド鎖の双方にsiRNAが搭載される構造と予測される粒子組成とすることで、点眼後の網膜移行性向上及びsiRNAによる有意な標的タンパク質阻害効果を発揮することを示した。
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