インクジェット技術を用いてDutotaxis足場材料設計を行う本研究の掲げる手法は、フォトマスクを使用した既存の方法と比べ、インクジェットパターニングの特徴である自在な設計を可能とする。これによりプロトタイプの弾性勾配足場材料を用いた網羅的かつ高精度な解析が可能となる。再生医工学においてDurotaxis走性の解明は、細胞を足場材料の硬さで制御するための重要な知見となる。本手法は、弾性改変を生分解で行うために細胞毒性による阻害の心配もなく、また細胞種の培養条件に応じた足場材料を選択でき、解析結果の利便性も高いため、様々な細胞種および足場基材の相互作用を解析できるツールになりうると期待される。
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