研究課題/領域番号 |
20K12677
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
宗 未来 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00327636)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | メタバース / 認知行動療法 / 仮想現実 / インターネット認知行動療法 / バーチャルリアリティ / CBT / VR / RCT |
研究実績の概要 |
2020年度の予備研究(単純前後比較試験)での効果実証を受けて、VR(メタバース)-CBTによる7週間の無作為化比較試験(RCT)化を実施した。対象は告知に応じて参加希望のEAP登録下会社員。包含基準は、同意取得可能なPHQ-9≧10点(うつ病水準のうつ状態)、ネット環境下で日本語理解が可能、除外基準は、希死念慮、統合失調症や物質依存、通院者(主治医許諾あれば可)。介入は週1回のセッション(解説30分+質疑応答30分)を6回にわたり受けるVR-CBT群と、週1回のWeb心理教材を読むシャム待機群とに、計86名が無作為割付された。主評価はBDI-2で、介入前後と3か月後追跡の3時点での反復測定2元配置分散分析によるFAS解析がなされた。本研究は、東京歯科大学市川総合病院倫理委員会の承認を得て実施された。4/6回以上の参加および3時点の調査に応じたVR-CBT群(27名:65.9%)と対照群(29名:64.4%)が解析対象となった。全時点(p<0.05)および3か月後時点 (p<0.01)でVR-CBT群が有意に勝っていた(Hedges‘g=0.54)。脱落に群間の有意差は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、主要評価項目以外の副次項目の解析および論文執筆中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在、主要評価項目以外の副次項目の解析および論文執筆中である。今回、有意な交互作用までは示されなかったが、2倍の標本数であれば計算上は示されたとの試算がなされ、今後、標本数を増やしての介入が課題となった。今回は、コロナ禍の混乱で想定されていたよりも標本数が集まらなかったことから、リクルート方法なども今後の課題と考えられた。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度にてアプリ改修を実施することとし、残額を繰越しとしたい。
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