本研究の目的は、長期・継続的健康モニタリングに活用できる日常生活歩行速度(DWS)を、DWSの分布、日内・季節変動の分析を踏まえて定義すること、およびDWSとフレイル等健康アウトカムとの関連を明らかにすることであった。このために、地域高齢者コホートや民間企業のサービスにて、スマートフォン内蔵GPSによってDWS測定が可能なアプリを用い、データ収集と分析を行った。その結果、1) 日常生活中に測定された歩行速度の平均値をDWSの定義とできること、2) DWSはフレイル評価に使用できること、3) DWSには日内・季節変動があり、生活スタイルや健康状態を反映する可能性があること等が示唆された。
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