研究課題/領域番号 |
20K12791
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
君嶋 泰明 法政大学, 文学部, 准教授 (70846617)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 技術の哲学 / ハイデガー / キルケゴール / 実存 |
研究実績の概要 |
本年度は昨年度以上に学部運営の業務負担が増え、研究時間が確保できず、あまり実績をあげることはできなかった。 とはいえ、ハイデガーの技術論における人間理解の基本となる、彼の実存についての考え方を、その源流としてのキルケゴールにまで遡って跡づけることができたのは本年度の特筆すべき成果である。この成果は、人間をして技術の発展へと向かわせる、人間の独特な有限性を解明するうえで一つの足がかりとなる。それによると、人間の実存は、キリスト教の神を信仰することへと通じていながら、その道を歩み切ったとき、神の前での徹底的な無力さに直面せざるをえない。そのことが、翻って技術へと向かう人間のありようを理解させるのである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
教授会執行部の業務により十分な研究の時間を確保することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
分析論陣営の議論を参照しながら、ハイデガーに基づく技術論の枠組みの妥当性を引き続き検証していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
前年度の研究を遂行するために必要な額を使用した結果、未使用額が発生した。今年度の研究遂行のために必要な文献等を購入する予定である。
|