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2023 年度 実績報告書

近世・近代日本における真宗私塾のノンフォーマル教育に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K12820
研究機関龍谷大学

研究代表者

菊川 一道  龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (10828205)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード九州真宗 / 曇龍 / 七里恒順 / 甘露窟 / 龍華教校 / 龍華学派 / 咸宜園 / 蔵春園
研究実績の概要

昨年度は、筑紫女学園大学が福岡市経済観光文化局文化財部文化財保護課や九州大学などの協力を得て実施してきた真宗文化史研究会に参画し、博多萬行寺の史料を蒐集することができた。2023年度は、これらの史料のうち、「曇龍伝」や塾則、入校生名簿などの新出史料を手がかりに、塾長であった曇龍の生涯や私塾・甘露窟、さらに後継者である七里恒順の生涯や龍華教校についてより具体的に分析を行った。従来、甘露窟と龍華教校については、未整理のまま混同して論じられていた実態を指摘し、その上で、近代以降に成立した本願寺教団の中央集権的な教育システムである「教校」制度が、甘露窟から龍華教校への変遷過程に決定的な影響を及ぼした実態などを詳らかにした。また「龍華教校入校生名簿」を整理し、地域別の出身者一覧を作成した。これにより、520名ほどの入校生のうち、約半数が九州外からの遊学者であることが判明した。私塾という名称は周辺地域に対する教育的貢献を想起させるが、著名な塾長などの場合には、全国各地から入門希望者が相次いだことを明らかにした。こうした博多萬行寺にまつわる真宗私塾の内実については、「九州真宗の私塾と龍華教校」と題する論考にまとめ、中川正法、小林 知美、岡村喜史 (編)『九州真宗の社会と文化 (筑紫女学園大学人間文化研究所叢書3)』(法蔵館、2024年)に掲載・刊行された。
さらに、当該年度においては、大分県日田市教育庁咸宜園教育研究センターと大谷大学同窓会大分支部が共済した企画展「浄土真宗と咸宜園」に際し、真宗私塾と関わりをもつ空華学派の松嶋善譲や、蔵春園(恒遠塾)と西本願寺の関わりなどについて、一部情報提供を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 九州真宗の社会と文化 (筑紫女学園大学人間文化研究所叢書3)2024

    • 著者名/発表者名
      中川正法、小林 知美、岡村喜史 (編)
    • 総ページ数
      640
    • 出版者
      法蔵館

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公開日: 2024-12-25  

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