研究課題
若手研究
現代日本社会におけるポップカルチャーに現れた天皇・皇族・皇室イメージについて分析を行った。特に2010年代後半のイメージに関してはその成果の一部をまとめた『SNS天皇論』(講談社メチエ、2022)を上梓し、また1980年代から2000年代にいたるそれについても分析と口頭報告を行い、それらにおいて展開していた想像力が現在の皇室をめぐるイメージを支えていた側面をもつことを明らかにした。
表象文化論
2019年の令和への改元の際に顕著であったように、天皇・皇族・皇室は、現代日本社会を考察する上で不可避のテーマであるが、現在のメディア状況においてその表象の持つ意味は更に大きくなっている。実態以上にそのイメージが人びとの皇室をめぐるリアリティを形成している側面があり、その一端を1970年代以降特にその存在感を増しているポップカルチャーは支えている。これらの様相を明らかにすることで現代における天皇・皇族・皇室をめぐる想像力の在り様の一端を示すことが出来ると考えられる。