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2021 年度 実施状況報告書

近世東アジアにおける儒教儀礼の研究―台湾の書院祭祀を中心として

研究課題

研究課題/領域番号 20K12828
研究機関九州大学

研究代表者

簡 亦精  九州大学, 人文科学研究院, 専門研究員 (10767940)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード近世東アジア / 儒教儀礼 / 台湾 / 書院祭祀
研究実績の概要

当初の計画では、台湾各地の書院に残る石碑の実物、台湾国家図書館等が所蔵する台湾書院の碑記の拓本等の資料を実際に見て、書院と書院祭祀に関する記述を調査する予定だったが、2020年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、海外出張ができず、これらの調査研究は2021年度以降に先延ばしにした。
ところが予想外に2021年度になっても海外出張ができない状況が続いた。そこで、研究計画を再度見直し、まず2020年度に行なった、宋から清に至る書院の祭祀、および台湾を中心とする書院の祭祀に関する資料、特に地方志・書院志、石刻資料・文集等の中の「祭祀」に関する項目の抽出、整理 ・分類・対校等の作業による研究成果を再検討することとした。作業の効率を向上させるため、電子文献をも活用したが、この点で2021年度に新展開があった。所属研究機関の大学で新たに、『中国地方志』『中国地方志続集』『中国地方志三集』『続修四庫全書』等の電子版の利用が可能になったのである。これらの電子図書の一字検索等の機能は本研究にとって極めて有益であった。
しかし、2021年度になっても、新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が何度も出されて、その影響で長期にわたって登校できず、大学の研究環境・研究資源が十分使えず、研究を遂行することが困難だった。そのため、2021年度の研究は、2020年度の研究成果をより精密にすることに傾注され、その後ようやく宋から清に至る書院の祭祀に関する資料の精査・精読に、取り掛かったところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大によって、研究環境が大きく変わったため、本研究課題の研究初年度である昨年度は、当初の研究計画を大幅に見直した。本年度も依然としてこの状況に改善の兆しは見られず、特に海外実地調査ができないため、さらなる研究計画の見直しを余儀なくされた。そのため進捗状況は思わしくなかった。その上、コロナの影響で大学へのアクセスが制限されたにも拘らず、自宅から国際オンライン学会に参加するのに必要な機材、資料等の自宅への運搬費には科研費の使用が、大学のローカルルールによって、認められず、自己負担を強いられ、研究は停滞を来した。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症の予期せぬ影響によって、研究計画は研究開始から二年連続して見直し、組み直したが、当初の研究計画通りの成果を達成できるように本研究を遂行していく方針である。しかし、今現在でも新型コロナウイルス感染症の終息の見通しが立たないため、予期せぬ事態が起こる可能性は高いと考えられる。期間延長の可能性も含めて、柔軟に対処し、研究を遂行していく。

次年度使用額が生じた理由

(理由)
新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大により、研究計画を二年連続して見直す必要が生じ、それにともない科研費の使用計画も慎重に見直した結果、次年度使用額が生じた。
(使用計画)
新型コロナウイルス感染症の感染状況の世界的な動向を慎重に見極め、次年度以降、順次使用する。

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公開日: 2022-12-28  

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