研究課題/領域番号 |
20K12837
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 静岡県立大学 (2023) 盛岡大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
西村 晶絵 静岡県立大学, 国際関係学部, 講師 (40843800)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アクシオン・フランセーズ / シャルル・モーラス / アンドレ・ジッド / キリスト教思想 |
研究成果の概要 |
本研究は、1890年代半ばから1930年代初頭のフランス政治思想を、「宗教」というキーワードを通じて捉え直そうとしたものである。具体的に取り上げたのは、アクシオン・フランセーズの中心的論客としてカトリック擁護の立場をとったモーラスとマシス、カトリックのクローデル、マリタン、そしてプロテスタントのジッドである。彼ら相互の関係性は、結局のところ、政治思想および文芸思想とも密接に結びつくキリスト教思想の懸隔によって説明されうることを明らかにした。
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自由記述の分野 |
フランス政治思想
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1890年代半ばから1930年代のフランス政治思想に関しては、従来、強いカトリック志向を示す国粋主義のアクシオン・フランセーズと、脱宗教を掲げる共和派の左派という対立構造で捉えられてきた。それに対して、本研究は、キリスト教知識人たちから示された極右政治思想団体アクシオン・フランセーズに対する反発や接近の立場を、彼らの宗教思想をもとに解き明かすことにより、アクシオン・フランセーズへの反発がクローデルやジャック・マリタンといったカトリック系保守の知識人からも引き起こされていたこと、またジッドをはじめとするプロテスタントの側からアクシオン・フランセーズへ接近する動きがあったことを明らかにした。
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