研究課題/領域番号 |
20K12853
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研究機関 | 京都芸術大学 |
研究代表者 |
大貫 菜穂 京都芸術大学, 芸術学部, 非常勤講師 (20817944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | イレズミ / 身体表象 / 美学 / 装飾論 / メディア論 / 絵画論 / 日本映画 / 浮世絵 |
研究実績の概要 |
2022年度は、本研究が採択された新型コロナ禍突入後、初めてフィールドワークが可能になったため、調査実績を積むことに重点を置いた。 7月、9月、3月と、これまで世界のイレズミについて取材してきた人や、彫師に対して、申請者が調査・考察するイレズミの機能を詳らかにするような、1980年代以降の歴史的動向や、各彫師の制作の状況及び顧客との関係について調査できた。 同時に、本研究の最終年度の2023年度の成果発表(口頭発表、論文・書籍等での発表)のための質的調査をする基盤が築けた点が大きな成果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの進捗状況は、「(2)おおむね順調に進展している」と「(3)やや遅れている」の中間程度といえる。 その理由は、2020年度後半から開始した研究やその成果発表、本研究の最終成果発表の計画は順調といえるが、都道府県をこえた調査研究が2022年度になってやっと開始できたという点で遅れているからである。 ただし、22年度夏以降の調査は概ね順調であり、なおかつ最終年度に向けた準備が進んでいる点に鑑みた場合、最低限の水準は満たせていると判断できることから、概ね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は2021年度から22年度に基盤を築いた①彫師・顧客に対する聞き取り調査、②戦後日本映画におけるイレズミ表象に対する調査、の二つを両輪とした研究を継続する。 ①は「身体の絵画化/絵画の身体化とそれを経た個人の主体形成」「そのプロセスにおける彫師-作品=イレズミ-顧客の相互作用」といった本研究の課題の核心に迫る内容については、2023年度内までに書籍として出版できるように進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度のはじめまでは新型コロナ感染症状況下にあったため、国内・国外とも学会・研究会はオンラインでの参加となり、遠方への研究調査の回数も少なかった。そのため、旅費・宿泊費が大幅に利用できていない。また、研究調査時に必要な謝金も発生しなかった。 今後は、感染状況に鑑みつつ遠方への調査や国際学会等への参加をすること、トークイベントなど他の成果発表方法を考えそこに資金を使うなどしたい。
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