研究課題/領域番号 |
20K12929
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
シュウェマー パトリック 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (30802946)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大航海時代 / 資料 / 目録 / イエズス会 / 安土桃山 / 織豊時代 / 托鉢会 / 近世 |
研究実績の概要 |
「大航海時代日本報告研究会」を創立することができた。ポルトガル語の母語話者でMax-Planck-InstitutポスドクのRomulo Ehalt氏、スペイン語の母語話で京都大学学振PDのCarla Tronu氏、そして明治大学准教授清水有子氏をメンバーとして編成した。『大航海時代に本報告総合目録』をオンライン共同編集形態に移行し、インド、フィリピン、メキシコの文書館から、イエズス会だけではなく托鉢会資料を含め目録データを導入することにより、目録化済みの総報告数を3085件に増やせ、今後のデータ入力をおこなうための体制を固めた。なお、日本報告の影印を整理し、翻刻、校訂、英訳、和訳を進めた。集中する領域としては諸本異同が激しく校訂する意義が高い報告、或いは本能寺の変、朝鮮出兵、秀次事件などの日本史上重要な出来事に時代的に近いが出版を想定せずに書かれたなどの理由で未研究な報告ということで決まった。更に、『大航海時代に本報告総合目録』の完成版をDe Gruyterで出版するという計画も成立した。
コロナ禍の影響でインド、フィリピン、メキシコなどの未開拓文書館で資料の調査、撮影などの基礎研究のための海外出張は叶わなかったが、そのための準備をバーチャルで進めながら研究費を繰り越せるため、後年に有効活用できる見込である。したがって、当分の間はあまり使わずに貯めていくつもりである。一方、新年度にはエハルト氏はドイツへ、トロヌ氏はバルセロナへ引っ越したため、そこでの現地調査や人脈行使はできるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以上述べたとおり、海外出張はできなかったものの、研究会の編成、その分『大航海時代に本報告総合目録』の拡張、資料の整理、翻刻、校訂、英訳、和訳は順調に進んでいるため、当分の間はそれらに集中している。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍が続く限り、リモートで研究会のメンバーと連携しながら『大航海時代に本報告総合目録』の拡張、資料の整理、翻刻、校訂、英訳、和訳に専念していくつもりである。コロナ禍が終わり次第、その間繰り越して貯めた研究費を以てインド、フィリピン、メキシコなどの未開拓文書館で資料の調査、撮影などの基礎研究のための海外出張をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響でインド、フィリピン、メキシコなど未開拓日本報告がある文書館で資料の調査、撮影などの基礎的研究のための海外出張ができなかった。したがって、当分の間は研究会のメンバーがリモートでできる『大航海時代日本報告総合目録』の拡張、資料の整理、翻刻、校訂、英訳、和訳などの作業にに専念し、コロナ禍が収まり次第繰り越した科研費を以上のような海外出張、国際研究会などに使う予定である。
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