研究課題/領域番号 |
20K12929
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
シュウェマー パトリック 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (30802946)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大航海時代 / 書誌学 / 日本史 / 托鉢修道会 / 一次資料 / フィリピン / インド / メキシコ |
研究実績の概要 |
定期的に研究会を開き、各自の関連研究を発表しあったり、プロジェクトの流れを話し合ったりした。大航海時代日本報告総合目録は随時オンライン同時編集して拡大し、フィリピン、メキシコ、インド、ブラジル、ヨーロッパ各地所蔵のドメニコ会、フランシスコ会、アウグスチノ会、托鉢修道会関係文書を中心として書誌情報を悉皆調査してきた。イエズス会関係でも、資料の影印を新たに手に入れて整理したものもあった。歴代の翻刻版、翻訳版も多く集め、総合目録に入れた。
代表は以上の資料をも利用し、キリシタン文学をテーマとした説話文学会例会において、基調講演をした。キリシタン文化研究会の機関誌『キリシタン文化』には去年のキリシタン聖人伝の研究の第二部を載せた。軍記・語り物研究会の機関誌『軍記を語り物』のためには、アメリカ・カナダにおける軍記物語を語り物芸能の研究略史を執筆した。スペイン騎士物語に原動力を得た英国式開拓主義国においては、軍記・語り物は「騎士道」の比例としての「武士道」が垣間見られる文学として戦後、ある意味冷戦後まで読まれてきたということを指摘し、小泉八雲、新渡戸稲造、パウンド、戦後知日派、そして現代の研究を紹介し、思想史分析を行なった。おかげで、キリシタン文学を中心とした(複数の)単著の計画がさらに広く深く洗練されてきた。
相当の量溜まってきた貴重資料の影印を安全に保存・共有するために、最高基準の電子研究環境を保持してきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
主要目標であった大航海時代日本報告総合目録の出版に向けて十分な進展があり、さらに捗りそうであるが、とても出版する価値のあるものになってきた。
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今後の研究の推進方策 |
イエズス会文書館の運営するイエズス会歴史出版会は近年、他の国の宣教師報告総合目録を出版したことを受け、同出版会の人間と連絡をとっている。文書館の開拓、手書き資料のAIによる自動解読は今後ずっと続くし、近日中大いに加速すると思われるが、そろそろ切りの良いところまで既存の目録を合算して考えてもはるかに価値の勝るものとなってきたため、出版に向けて目録に専念していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で海外出張ができなくなったためである。次年度にはさまざまな出張も国際研究会も可能になる見込みであるため、その様に使用する予定である。
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