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2023 年度 研究成果報告書

明治・大正期の投書文化と〈小説作法言説〉の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K12940
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関尚絅大学

研究代表者

山本 歩  尚絅大学, 現代文化学部, 講師 (90755092)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード小説作法 / 日本近代文学 / 日本文章学院 / 文章世界 / 文範(文例集) / 新潮社
研究成果の概要

明治後期から大正前期までの〈小説作法言説〉の主要なものとして、新潮社の日本文章学院と、博文館の雑誌『文章世界』、及びその関連出版物が挙げられる。一早く〈小説作法〉を商品化した同社の動向からは、文学に関する言説の展開を窺うことができると同時に、その過程で生まれたタームや分類がリテラシーに影響を与えた可能性が考えられる。創造性研究の知見を参照して意義付けると、それらを評価する際は、試みさせようとしているものを測る必要もある。またそれは具体的な技術伝達ばかりでなく、書けている状態を伝える言説である場合もある。『文章世界』上の田山花袋を中心とした〈小説作法言説〉もこの観点から言えば一定の価値がある。

自由記述の分野

日本近代文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は〈小説作法言説〉の調査によって、その発生のコンテクスト・具体的内容・意義・投書文化との相関を明らかにするものである。従来の近代文学史においては看過されがちであった資料を活用し、小説の振興を支えた言説とその受容を明らかにする。当該期間においては日本文章学院をはじめとする明治~大正期の言説から、自然主義文学に関する言説が再編・応用されていく様子を窺うと共に、小川未明などの事例から、従来の文学史がカバーできなかった青少年層への影響の有様を明らかにできた。また従来は評価しづらかった〈小説作法言説〉を、創作に関する試行錯誤や、〈書けている〉状態を伝えるものとして意義付けた。

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公開日: 2025-01-30  

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