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2020 年度 実施状況報告書

十五年戦争期の公器「日本詩壇」に見られる地方詩人の文学的営為に関する調査及び研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K12943
研究機関高知工業高等専門学校

研究代表者

佐藤 元紀  高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 講師 (40756516)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード日本詩壇 / 戦争詩 / 地方詩人 / 15年戦争
研究実績の概要

令和2年度は「日本詩壇」の総目次作成に向けた資料調査・収集を実施する計画であった。しかし、令和2年度に感染拡大した新型コロナウィルス感染症のため「日本詩壇」を所蔵する国立国会図書館、日本近代文学館、大阪府立中之島図書館に赴いて調査を実施することができなかった。国立国会図書館に所蔵されている「日本詩壇」のデジタル資料に関しては、デジタル化資料送信サービスを利用し、オーテピア高知図書館での調査を実施した。なお、日本近代文学館、大阪府立中之島図書館での資料調査は、次年度以降の実施に変更した。
令和2年度の計画となっていた東京都内、大阪府内での資料調査・収集が当初の予定通りに進捗することができなくなったため、令和3年度以降の予定としていた、「日本詩壇」の中心的執筆者であった岡本彌太の詩篇や評論の資料収集、分析・考察を前倒しして実施するように計画を変更した。岡本彌太が高知県内の出身であることから、令和2年度は高知県内にて岡本彌太に関する資料の調査・収集を行った。
岡本彌太に関する資料調査については、高知県立文学館からの調査協力依頼を受け、高知県内にて共同調査、作業を2度実施した。その結果、これまで未見となっていた「高知新聞」に連載されていた資料(昭和10年発表のもの)を確認することができた。当該資料に関しては、翻刻したものを令和3年度内に公表する予定である。
また、「日本詩壇」を主宰していた吉川則比古から岡本彌太に当てられた書簡(香南市教育委員会所蔵)の調査を実施し、「日本詩壇」における岡本彌太の位置や役割について検討を加えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和2年度に感染拡大した新型コロナウィルス感染症に伴う緊急事態宣言等の影響を受け、令和2年度に計画していた国立国会図書館、日本近代文学館、大阪府立中之島図書館に直接赴いて「日本詩壇」等の調査を実施することができなかったことが主な理由である。なお、国立国会図書館に所蔵されている「日本詩壇」に関しては、デジタル化資料送信サービスを利用し、オーテピア高知図書館にて調査を行った。しかし、国立国会図書館に所蔵されている「日本詩壇」のみでは通覧ができないため、他の所蔵館での調査が次年度以降にて必要となる。

今後の研究の推進方策

令和3年度は、令和2年度に計画されていた「日本詩壇」の調査を継続して行う。特に、日本近代文学館、大阪府立中之島図書館での調査を行い、令和2年度分の調査の遅れを補うことが求められるが、社会情勢に応じて実施を慎重に検討する必要がある。また、令和2年度内に収集した資料の分析を開始し、同時代の地方詩人達を広く迎え入れた「日本詩壇」を通じて、令和4年度以降に計画している〈地方から見た中央/近代〉がいかなるものであったかを問うための準備を行う。
併せて、令和2年度に実施した高知県内での調査にて確認された岡本彌太の資料に関しては、翻刻作業を実施し、公表できるようにする。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由としては、新型コロナウィルス感染症の影響により、令和2年度に予定していた東京都内の国立国会図書館、日本近代文学館、大阪府内の大阪府立中之島図書館での資料調査等を実施を中止したことに伴い、旅費として計上していた予算、資料複写費として計上していた予算の執行ができなかったことによる。
翌年度分として請求する助成金と合わせて、社会情勢に鑑みながら、翌年度以降の調査旅費として使用する計画である。

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公開日: 2021-12-27  

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