研究課題/領域番号 |
20K12944
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
松山 由布子 中京大学, 教養教育研究院, 講師 (00819906)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 説話伝承 / 地域文化 / 民俗信仰 / 宗教儀礼 / 祭文 |
研究実績の概要 |
本年度は、愛知県奥三河地域の宗教儀礼に関わる文献について、新たに18点の近世期の写本の書誌調査を行うと共に、これまで収集した調査記録の整理や分析を行った。新たに調査を行った写本は、本研究にて継続的に研究を進めてきた、陰陽道に由来する呪術書やその書承に携わった修験者と関わる資料であった。この調査成果をもとに、近世期の奥三河地域における宗教知識の受容や修験者の活動について、日本民俗学会第75回年会(2023年10月22日,成城大学)にて口頭発表「近世奥三河の民俗信仰と呪術―在地における宗教知識の相伝を焦点として―」を行った。 また、国立歴史民俗博物館の展示プロジェクト委員として、同館の企画展「陰陽師とは何者か―うらない、まじない、こよみをつくる―」(2023年10月3日~12月10日)に参与し、本研究の成果をふまえた展示協力を行った。展覧会図録では担当箇所の解説を執筆した。 さらに、III Congreso Internacional de la Asociacion Espanola de Estudios de Asia Oriental (AEEAO)(スペイン東アジア研究協会第3回大会,2023年6月9日,サラマンカ大学)にて、前年度に行った呪術書についての研究成果をふまえた口頭発表“Ancient China as a different-dimension world: The Role and Representation of China in the tale of “Minister Kibi's Adventures in China”を行った。 この他、奥三河地域との比較研究の対象として、広島県備後地方の祇園信仰にまつわる在地伝承、国立歴史民俗博物館所蔵「奈良暦師吉川家旧蔵資料」の『土公神祭文』の研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は研究の最終年度として、これまでの調査研究の成果をまとめ、研究報告書を作成する予定であった。しかし、コロナウイルスの流行時における調査研究の遅れや、本年度新たに行った書誌調査の成果を取り入れる必要があることから、報告書の作成を次年度に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究が取り組んできた愛知県奥三河地域の宗教儀礼に関わる文献について、特にその中でも、陰陽道の知識に由来する呪術書、暦注書、「大土公神祭文」の写本について研究を進める。また、これまでの調査研究の成果をまとめた研究報告書の作成、口頭発表、論文の執筆を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究報告書の作成を次年度に延期する必要が生じた。次年度の研究計画の通りに報告書を作成し、支出する。
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