研究課題/領域番号 |
20K12971
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松本 ユキ 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (00734625)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語圏文学 / アジア系アメリカ研究 / 移民 / 労働 / ジェンダー |
研究実績の概要 |
本年度はこれまでに学会で発表した報告内容を論文として書き上げることを目標とした。その成果として、共著(「アジア系アメリカ文学における〈天災〉と〈人災〉―ヒサエ・ヤマモトとルース・オゼキの作品を中心に」『終わりの風景―英語圏文学における終末表象』辻和彦・平塚博子・岸野英美編、2022年、春風社)、そして査読付きの学術論文(“Reading A Tale for the Time Being as Post-disaster Literature.” AALA Journal 28, 2022)がある。 2022年度は、フィリピン系アメリカ文学に関する研究に取り組み、学会報告を二件(①「フィリピン系文学の世界―Mia AlvarとLualhati Bautistaを中心に」ミニシンポ「世界文学としてのアジア系(アメリカ)文学」、第146回アジア系アメリカ文学会例会、2月19日(日)、Zoomによる開催、②「『本業』としての母親―Mia Alvarの “In the Country”におけるグローバルな移動とジェンダー労働」日本アメリカ文学会 関西支部例会、2022年11月5日、於京都工芸繊維大学)実施した。それに加え「宗教・食・移民」に関するラウンドテーブル(「宗教・食・移民―トランスローカルな宗教実践の学際的考察―」、南山宗教文化研究所主催、2022年12月13日 オンライン(Zoom)開催)に登壇し、これまでの成果を共有した。2023年度には、これらの報告内容を活字化していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度についても昨年度と同様、研究成果を活字として公表する機会にめぐまれた。新たな研究課題に取り組む時間もある程度確保できたが、それでもこれまでの遅れを完全に取り戻すまでには至っていない。2022年度も残念ながら海外での調査や研究成果の発信等はできなかったが、2023年度にはカナダでの学会報告と現地捜査を実施したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まず第一の目標としては、2022年度に学会で発表した内容を活字化することである。さらに海外で現地調査を実施したい。所属する学会等においても、国内外の研究者との交流を深める機会を徐々に取り戻していきたいと思っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
最も大きな理由としては、新型コロナウィルスの感染症拡大の影響により、海外での研究調査を延期せざるを得なかったからである。2023年度にはカナダで研究調査を実施する予定である。それ以外にも昨年度購入できなかった書籍や物品の購入などに予算を当てるつもりだ。
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