研究課題/領域番号 |
20K12974
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
銅堂 恵美子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (10760613)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | トニ・モリスン / ウィリアム・フォークナー / 人種概念 / 財産所有 |
研究実績の概要 |
2021(令和3)年度は以下のような研究活動を行なった。 1)7月に、毎年夏に開催される「フォークナー&ヨクナパトーファ会議」という国際フォークナー会議に出席した。ユードラ・ウェルティ、リチャード・ライトとフォークナーをテーマにさまざまな国のフォークナー研究者による発表に触れ、とても勉強になった。 2)令和4年2月には、National Association of African American Studies&Affiliatesの第30回米国学会において「Property and Ghostly Possession in Toni Morrison's "A Mercy"」という発表を行なった。この発表は、17世紀のアメリカ植民地時代における自己形成と財産所有の関係性を考察するものであり、研究テーマをさらに深める機会となった。 3)上記学会の発表原稿を発展させ、「Property, Personhood and Ghostly Possession in Toni Morrison’s “A Mercy”」という論文にまとめ、同学会のモノグラフに投稿した。 4)3月には、The Toni Morrison Society主催の「図書禁止、検閲のポリティクスと『青い眼がほしい』」と題するウェビナーに参加し、米国における批判的人種理論と学校教育の関係について新たな知見を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルスの影響で多くの学会がオンライン開催となったため、今年度は複数の国際学会に参加することができた。また、年度末には国際学会での口頭発表と論文を投稿することができた。しかしながら、前年度に引き続きコロナウイルスの影響で予定していた文献調査のための海外出張を断念せざるを得なかった。そのため、予定していたよりも資料収集や文献整理が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる令和4年度には、令和2、3年度に得た新たな知見や文献調査の結果を生かして、資料の精読や論文執筆を中心に研究計画を遂行する。その過程で過去2年間実施が困難となった海外出張を行い、国際学会への参加や文献調査を遂行したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの影響で、昨年度から延期した海外出張旅費を使用する機会がなかった。また、出張の際に行う予定であった文献収集に必要な費用が未使用となったことも原因である。残額は、海外出張旅費及び文献調査費用、資料収集などに使用する予定である。
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