• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

戦後児童出版メディアにおける「童話」の編成――戦前・戦中期との関わりから

研究課題

研究課題/領域番号 20K12998
研究機関東京都立産業技術高等専門学校

研究代表者

宮田 航平  東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (50802203)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード児童文学 / 日本文学 / 出版文化 / 国語教育 / 絵本
研究実績の概要

最終年度である2023年度は、前年度までの調査研究を踏まえて、学会発表やシンポジウム、公開インタビューなどを行い、研究成果を広く公開・還元することができた。
「『びわの実学校』は「現代児童文学」を語るか――《童話の柱》を視座として」(日本児童文学学会2023年度6月例会)では、1950年代に「童話伝統批判」が展開される一方で、児童出版メディアにおいて坪田譲治や与田凖一が果たした役割を整理し、あまんきみこが《童話の柱》となっていく過程について、新発見資料も踏まえながら明らかにすることができた。
また「「車のいろは空のいろ」はなぜ「更新」されたか――「三巻本」と「四巻本」の成立をめぐって――」(シンポジウム「更新された『車のいろは空のいろ』全4冊をめぐって」、あまんきみこ研究会 第11回研究会)では、戦後児童出版メディアにおいて50年以上に渡って刊行を続けてきた、あまんきみこの「車のいろは空のいろ」シリーズの「改稿」について、一部の作品が国語科教材となったことを踏まえつつ、「童話」が「昔話」のような側面を強化していく過程を分析するとともに、他の登壇者や参加者と討議を行うことで、問題意識を広く共有することができた。
さらに「詩と絵本のことば―林木林さんに聞く」(日本児童文学学会第62回研究大会)では、絵本作家への公開インタビューによって、現代の児童出版メディアにおける「絵本」の制作・出版過程の一端を明らかにするとともに、「絵本のことば」の特性についても理解を深めることができた。
研究期間全体を通じて、戦後直後から1970年代半ばごろまでの児童向け雑誌・叢書への坪田譲治や与田凖一の関わり、そしてあまんきみこに注目することで、「童話伝統批判」を受けて成立したとする「現代児童文学」においても、「童話」が受け継がれていく過程を明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 『びわの実学校』は「現代児童文学」を語るか――《童話の柱》を視座として2023

    • 著者名/発表者名
      宮田航平
    • 学会等名
      日本児童文学学会2023年度6月例会(武蔵野大学)
  • [学会発表] 「車のいろは空のいろ」はなぜ「更新」されたか――「三巻本」と「四巻本」の成立をめぐって――2023

    • 著者名/発表者名
      宮田航平
    • 学会等名
      あまんきみこ研究会第11回研究会(玉川大学)
  • [学会発表] 詩と絵本のことば―林木林さんに聞く2023

    • 著者名/発表者名
      林木林、宮田航平
    • 学会等名
      日本児童文学学会第62回研究大会(武蔵野大学)

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi