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2020 年度 実施状況報告書

歴史言語学的アプローチによるデンマーク語法助動詞の多義性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13027
研究機関大阪大学

研究代表者

大辺 理恵  大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 講師 (80648949)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード法助動詞を含む例文収集 / 法助動詞の多義性の分析
研究実績の概要

2020年度は、新型コロナの影響により、オンライン授業が導入されるなどし、授業運営のために必要な時間が増大し、本研究に予定していたエフォート率を大幅に減少せざるを得なかった。
そのような中でも、Ludvig Holberg(1684-1754)の著作を集めたコーパスから例文を収集し、文脈に考慮しながら法助動詞の意味を分類する作業に着手することができた。しかしながら、これらの例文における法助動詞の意味分類をもとに、法助動詞の意味体系また各法助動詞の意味がどのように多義性を獲得しているのか、そして新たに獲得された意味はどのような文脈で生じたものであるのか、さらには1500年以前から使用されている意味と新たに獲得されてきた意味において、それぞれの意味で使用される際の統語上の制約についてなど、詳細な分析には現段階では至っていない。
ただ、本研究の方向性について、現地の専門家たちの意見を募るべく、2021年10月にストックホルムにて開催予定である「Selskab for Oestnordisk Filologi(東ノルド諸語文献学学会)」にて本研究に関連ある「Wilia (ville)s semantiske tistand i gammeldansk(中世デンマーク語における wilia / ville の意味)」というタイトルで研究発表を行なうことが決定している(オンラインで開催することになっている)。この研究発表では、これまで1500年ごろまでは「主語の願望・意思」のみを表すとされてきたwilia (現代デンマーク語のville、現代英語のwillに相当)について、「主語の願望・意思」とは異なる意味で使われている例について取り上げる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は、新型コロナの影響により、オンライン授業が導入されるなどし、授業運営のために必要な時間が増大し、本研究に予定していたエフォート率を大幅に減少せざるを得なかった。その結果として、初年度に予定していたコーパスからの例文収集及びその分析をする十分な時間を確保することができず、この作業に遅れを来している。本研究はこの例文収集・分析を土台としてさらなる研究を構築していく予定であるため、その後の分析・モデル構築などにも遅れが生じる結果となっている。具体的には、例文における法助動詞の意味分類をもとに、法助動詞の意味体系また各法助動詞の意味がどのように多義性を獲得しているのか、そして新たに獲得された意味はどのような文脈で生じたものであるのか、さらには1500年以前から使用されている意味と新たに獲得されてきた意味において、それぞれの意味で使用される際の統語上の制約についてなどの分析・考察をする十分な時間を確保することができなかった。

今後の研究の推進方策

2021年度以降は、当初予定していた本研究へのエフォート率を確保するべく、その他の活動のエフォート率の見直しを行なう。2021年10月にはストックホルムにてオンライン開催予定である「Selskab for Oestnordisk Filologi(東ノルド諸語文献学学会)」にて本研究に関連ある「Wilia (ville)s semantiske tistand i gammeldansk(中世デンマーク語における wilia / ville の意味)」というタイトルで研究発表を行なうことが決定している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナの影響により、調査のための渡航ができず旅費を使うことができなかった。また同様の理由により、アルバイトを雇うこともできなかった。
次年度も調査のための渡航ができるかどうかは未定であるが、複数の(オンライン開催の)学会への参加費などに充てることを考えている。またアルバイトや謝金については、こちらもテレワークという形態を用いて支払うことを考えている。

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公開日: 2021-12-27  

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