研究課題/領域番号 |
20K13027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大辺 理恵 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (80648949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 法助動詞の多義的意味の歴史的変遷 / ムード(法)と法助動詞の関係性 / モダリティを表す言語形式 |
研究実績の概要 |
2023年5月にはSelskab for Oestnordisk Filologi(東ノルド諸語文献学学会)に再提出していた論文への追加コメントが届き、必要な部分に加筆修正を行ない再々提出をした。論文審査の結果、2023年10月に『Fraan Skaanske Lov till Vasabrev』(東ノルド諸語文献学会論文集第5巻)に「Villes semantik i gammeldansk(中世デンマーク語におけるvillaの意味)」というタイトルで同論文が掲載された。2023年9月には、デンマーク国語審議会を訪問し、Eva Skafte Jensen氏(デンマーク国語審議会・上級研究員)を始め、複数の研究者の方々と意見交換を行なった。また2023年10月には、デンマークで開催されたGrammatiknetvaerksmoedet(デンマーク文法学会)に参加し、デンマーク語の法助動詞に関心のある研究者たち、Lars Heltoft氏(コペンハーゲン大学・名誉教授)、Eva Skafte Jensen氏、Peter Juul Nielsen氏(南デンマーク大学・准教授)、Lennart Westergaard氏(ルンド大学・博士後期課程院生)などから同論文の内容について様々なコメントをもらった。また、同学会においてAlexandra Regina Kratschmer氏(オーフース大学・准教授)から本研究に関連した今後の研究課題の1つとして、命題の蓋然性を表す形式について、ゲルマン諸語、ロマンス諸語および日本語との比較研究についての提案がなされた。2023年末からKratschmer氏とzoomによるミーティングを重ね、2024年3月には、Kratschmer氏が大阪大学大辺研究室を訪れ、今後の研究についてのミーティングがもたれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度以降の新型コロナウイルス感染状況による影響は概ね見られなくなったが、2021年度・2022年度は自身が所属する研究室メンバー(常勤)の疾病による休職に伴って生じた学務・教務関連業務の大幅な増加によりエフォート率に影響が生じ、2023年度は同教員の逝去に伴い学務・教務関連業務に加えて人事案件なども発生し、本研究の進捗状況に遅れが出ている。また2020年度以降、自身の家族の介護なども続いており、そのことも本研究の進捗状況に遅れが出ている原因となっている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、本科研に関連する成果として、Journal of Nordic Linguistics (https://www.cambridge.org/core/journals/nordic-journal-of-linguistics) もしくはNOWELE(https://benjamins.com/catalog/nowele)への英語論文の投稿を予定している。2024年5月には、ゲルマン諸語における法助動詞の意味変化を専門としているSune Gregersen氏(キール大学・ポスドク)が大辺研究室を来訪予定であり、その際には今後の共同研究などの可能性について話し合う予定にしている。また、本研究から派生する新しい研究の方向性を見出すため、8月もしくは9月にデンマークへの渡航を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画に遅延が生じており、予定していた研究成果のうち未達成のものがあるため。2024年度に提出予定の英語論文に関連して、論文の英語チェックなどの費用に充てることを予定している。
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