研究課題/領域番号 |
20K13028
|
研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
喜屋武 睦 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (80827014)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 聴覚障害児 / 楽音 / 知覚 / 韻律情報 |
研究実績の概要 |
本研究は、聴覚障害児の韻律情報の活用について音情報処理に関する諸能力との関係、そして言語力との関係性を明らかにすることを目的とするものである。そのために、検討1)非言語的韻律情報(楽音のリズムやメロディー)の活用能力と言語的韻律情報(アクセントやイントネーション)の活用能力には関係があるか、検討2)韻律情報に関するメタ言語的知識は韻律情報の活用にどのように反映されるのか、検討3)言語を理解する力と,その表出としての韻律情報の発話面での活用能力には関係があるのか、について検討を行う。 2021年度は上記のうち「検討3」にあたる部分について、2020年度より分析を進めており、9月にWEB上で実施された特殊教育学会第59回大会において成果発表を行った。そこで他の研究者から受けた指摘や助言を基に、今年度内に論文執筆を行う予定である。その一方で、2021年度に実施予定にあった上記の検討2、検討3は新型コロナウイルス感染症の拡大により、研究協力先である特別支援学校へ出向くことが難しく、それ故研究の進度に遅れが生じた。しかし、状況の改善による実験実施に向け、これまで以上に実験実施課題の精選を行うことができたため、2022年度は対面による実験を実施し、研究計画の遂行を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画のうちの検討2及び検討3を2021年度に実施する予定であった。しかし、先述の通り、新型コロナウイルスの拡大により、2020年度以上に学校への出入りに制限が生じ、児童への対面での実験実施が困難な状況であった。そのため、当初予定していた研究進度からやや遅れている状況にある。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度は聴覚障害児が在籍する学校に赴き、対面での実験の実施が困難であった。そのため、2021年度は研究課題に対する先行研究の整理や、実験時に用いる課題の検討を行った。また、その間も実験協力(予定)校との連携を図り、状況の改善に伴う対面での実験実施に向けて準備を行ってきた。それらを踏まえ、2022年度は対面での実験を実施する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は新型コロナウイルス感染症の拡大のため、当初予定していた実験の実施が困難であったことに加え、当初は集合開催で計画されていた各種学会等もオンラインでの開催であった。このことより、研究計画では旅費に充当していたものの使用がなかったため次年度使用額が生じた。2022年度は、多くの学会や研究会で従来のように集合開催が期待される。さらに、2021年度までは難しかった現地に赴いての出張も可能になることが予想されるため、学会参加や実験実施に係るものなど、研究の遂行に際し必要な旅費に充てることを予定している。
|