本研究では韻律情報に着目して聴覚障害児の音声言語発達について検討を行った。本研究は研究(A)聴覚障害児における非言語および言語的韻律情報の活用の関係に関する検討(【問】ピッチの弁別力と言語的韻律情報の弁別能力には関係があるのか )、研究(B)聴覚障害児における韻律情報の活用能力と言語力の関係に関する検討(【問】言語を理解する力と,その表出としての韻律情報の発話面での活用能力には関係があるのか)の2つからなる。研究(A)では、楽音におけるピッチ弁別力と言語音における韻律情報弁別能力には有意な相関が示された。また、研究(B)では文理解能力により発話における韻律情報の表出には差異が示された。
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