研究課題/領域番号 |
20K13065
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 宮崎大学 (2021-2023) 横浜商科大学 (2020) |
研究代表者 |
本多 正敏 宮崎大学, 教育学部, 准教授 (20554827)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 生成統語論 / 対照言語学 / 対比的/非対比的焦点 / 極度性(extremeness) / 極性焦点(polarity focus) / 直示倒置(deictic inv.) / 引用句倒置(quotative inv.) / 二項名詞句(binoninal NPs) |
研究成果の概要 |
本研究プロジェクトでは、英語の語順交替を伴う主文現象及び名詞句内の語順交替現象を考察対象として、ロマンス諸語の焦点移動現象の観察に基づいて提案されている「焦点移動は対比的焦点移動と非対比的焦点移動の2種類に分かれる」という新仮説(Cruschina (2011))の検証に取り組んだ。具体的には、極性焦点移動現象(否定倒置文とso倒置文)、述部倒置文、直示倒置文、引用句倒置文、2項名詞句等の現象の統語的・意味的振る舞いを考察し、英語における非対比的焦点移動の存在を経験的に裏付ける証拠と議論を提出した。以上の成果は、話し手と聞き手の間の情報交換を円滑にするための言語手段の解明に寄与するものである。
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自由記述の分野 |
生成統語論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cruschina (2011)は、ロマンス諸語の焦点移動現象の観察に基づき、「焦点移動は対比的焦点移動と非対比的焦点移動の2種類に分かれる」という新仮説を提唱していたが、他言語から当該仮説を支持する経験的証拠は十分に提出されていなかった。本研究プロジェクトでは、極性焦点移動現象(否定倒置文とso倒置文)、述部倒置文、直示倒置文、引用句倒置文、2項名詞句を主な考察対象とし、非対比的焦点移動の存在を裏付ける独立した証拠を提出した。本プロジェクトは、Cruschinaを中心とする統語と焦点の写像関係を扱った理論の妥当性を支持するとともに、新たな言語事実を発掘した点で現象記述面での貢献にも寄与した。
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