研究課題/領域番号 |
20K13080
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
黄 美蘭 東京都立大学, 国際センター, 特任助教 (30747126)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日本留学経験 / 現在の職務 / 中国で就職 / 中国人元留学生 |
研究実績の概要 |
2021年度は、日本で大学や大学院を卒業・修了し、中国に帰国し、現在中国の企業に勤めている中国人元留学生7名(男性4名、女性3名)を対象に、オンラインによる半構造化インタ ビューを中国語で実施した。本調査では、日本の高等教育機関で学んだどのような知識やスキル、また、アルバイト活動を通して得たどのような肯定感やスキルが現在の職務に影響を与えると認識しているのかについて明らかにすることを目的とした。 特に、2000年代以降に中国に帰国した帰国留学生は、中国で日本企業等に就職する割合が増えている。また、英語圏の国からの帰国留学生ならびに中国国内の卒業生と競争しなければならない立場に置かれている。日本からの帰国留学生が現在の職務に日本留学の経験がどのような影響を与えると捉えているのかを検討することは、日本留学の意味を再考し、将来のキャリア選択・形成のための貴重な参考資料となり得ると考える。また、アルバイト活動などの日本社会における経験についての捉え方は、 留学生の将来のキャリア意識によって異なっており、日本で留学を終え中国で就職した際に、日本の大学や大学院などで身につけた知識やスキル、アルバイト活動などの日本社会における経験が現在の職務にどのような影響を与えるかについて明らかにする必要がある。 半構造化インタビューから得られた内容は文字化し、MAXQDAにより質的分析を行い、留学生教育学会で口頭発表を行う準備をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の理由から、当該研究は「概ね順調に発展している」と考えている。 1)2021年度は、予定通り、日本の高等教育機関を卒業・修了し、中国に帰国して、現在、中国で企業に勤めている中国人元留学生7名(男性4名、女性3名)を対象に、半構造化インタビューを実施したこと 2)調査結果は8月に実施される「第27回留学生教育学会・年次大会」で口頭発表を行う予定であること 3)調査結果は論文化し、2022年度中に関連する雑誌に投稿する予定であること
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今後の研究の推進方策 |
1)日本の高等教育機関を卒業・修了し、現在、日本と中国の企業に勤めている中国人元留学生社員を対象に質問紙調査を実施する 2)調査結果について、関連する学会で発表する 3)調査結果を論文化し、関連する雑誌に投稿する
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次年度使用額が生じた理由 |
研究を継続するため
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