本研究の目的は日本語学習者が日常生活でどのようなトピックのテキストを読んでいるか、複数のテキストを読む過程と理解の特徴は何か、教育的介入によって複数テキストの学習が深まるかを明らかにすることである。調査の結果、外国語環境の学習者よりも第二言語環境の学習者は生活・学習に関わる素材を中心に読んでいること、学習環境にかかわらず能動的に複数テキストを読んでいることがわかった。また、中級学習者はテキスト間を関係づけていく余裕が読む過程ではあまりなく、読後課題を行う際に情報を整理し、再構成していることが明らかとなった。要約作成を目的に複数テキストを読むことで読みの理解が深まった。
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