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2023 年度 実施状況報告書

中学校の国際教室と学外支援者の連携による持続可能な学習支援についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13088
研究機関帝京大学

研究代表者

宇津木 奈美子  帝京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90625287)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード外国をルーツとする生徒 / 教科学習支援 / 母語 / 国際教室 / 学外支援者 / 支援者支援 / 当事者性 / 歴代の国際教室担当者
研究実績の概要

本研究は、外国をルーツとする中学生(以下、生徒)の学習支援において長期にわたって協働的支援を行ってきた国際教室と学外支援グループの事例を対象に、国際教室担当教員と学外支援グループのコーディネーターがどのような意識で連携および運営をしてきたのかを明らかにし、その意義と課題を考察することを目的とする。今後も増加する生徒たちに対応するべく、持続可能な学習環境の構築についての新たな視点を示唆することを目指す。2023年度は以下のことを行った。
1.2023年5月~2023年12月まで、公立中学校で行われた母語を活用した国語の教科学習支援を実施し(全19回)、教室談話データおよび支援者による支援記録を収集した。支援者は中国語担当者が4名、日本語担当者が5名、英語担当者が3名である。また、支援の対象となった生徒は中学3年の中国出身の生徒2名、フィリピン出身の生徒が2名である。
2.2023年6月、10月に中3国語の教材に関しての勉強会を開催した。勉強会ではこれまでの支援経験の共有や支援における生徒らの様子などの情報交換を行った。勉強会の開催により、支援者が課題だと考えている点や、支援の状況が把握でき、今後必要とされる生徒や支援者へのサポートについての検討ができた。また、課題を持つ生徒に対して、学外支援グループや国際教室担当教員間で解決に向けての情報交換や検討が行われた。
3.教科学習支援や支援者支援に関する文献・資料を収集し、外国をルーツとする生徒の支援環境の構築についての文献調査を行った。
4.昨年度収集したインタビューデータを基に、口頭発表1件(対象:学外支援グループコーディネーター)、論文1件(対象:国際教室担当教員)を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナの影響もあり、当初予定していた研究成果の発表が遅れている。また、新たに加わった外部支援者へのインタビューを行い、データを追加して再分析を行う予定である。

今後の研究の推進方策

1.今後も引き続き公立中学校における母語を活用した教科学習支援を実施し、談話データーを収集する。
2.学習支援を始めて2年経過した母語支援者を対象にインタビューを行い、支援に対する意識や、どのようなサポートが必要かを明らかにする。これらのデータを基に分析を進め研究成果を発表する。

次年度使用額が生じた理由

コロナの影響を受け、学会や研究会が一部オンラインで開催されたことにより、「旅費」の使用が当初の予定より少なかった。また、一部の新たな分析対象者は経年の経過が必要なため、インタビューができなかった。2024年度は残額を合算し、これらに使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 公立中学校の国際教室担当教員による長期に渡る実践に関する意識2024

    • 著者名/発表者名
      宇津木奈美子
    • 雑誌名

      「移民第二世代の若者」による母語を活用した教科学習支援に関する研究 令和3年~令和5年度科学研究費補助金基礎研究(C)課題番号21K00615 研究成果報告書(研究代表者 清田淳子)

      巻: ― ページ: 67-79

  • [雑誌論文] あるCLD児散在地域の公立学校における教育保障の改革と実践2024

    • 著者名/発表者名
      原瑞穂・宇津木奈美子
    • 雑誌名

      母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究

      巻: 20周年記念特別号 ページ: 58‐59

  • [学会発表] 母語を活用した中学国語の学習支援活動における日本語支援者の意識 ―長期に渡って支援を行った日本人支援者の語りの分析から―2023

    • 著者名/発表者名
      宇津木奈美子
    • 学会等名
      豪州日本研究学会研究大会 /国際繋生語大会
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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