研究実績の概要 |
2023年度は、データ駆動型学習(DDL)が日本の大学生29名による英語の軽動詞学習に及ぼす影響を調査した。軽動詞は英語において多用されるが、非ネイティブスピーカーにとっては習得が難しい要素の一つである。今年度の研究では、特に6つの一般的な軽動詞(have, get, make. take, do, give)に焦点を当て、学生たちはWordbanks Onlineを活用しながら、動詞-名詞の結びつきを学ぶためのワークシートを9週間にわたり使用し、事前・事後・遅延事後テストを用いて効果検証した。 研究の結果、DDLが学生たちの軽動詞および名詞のコロケーションに関する知識を顕著に向上させることが確認された。特に興味深いことに、異なる軽動詞によって学習効果に違いが見られた。これはDDLを用いる際の重要な示唆となるだろう。さらに、ワークシートへの取り組みとコンコーダンスラインの観察が軽動詞と名詞のコロケーションを記憶する上で重要であることが示され、DDLの実践における両方の活動の意義が示唆された。 2023年度の研究により、DDLが英語の軽動詞と名詞の結びつきの学習に有効であることが示され、英語教育におけるコーパスの利用の重要性が再確認された。DDLに基づくコロケーション指導法の開発に向けた一歩となり、学習者がより効果的に言語を習得するための新たな道を開き、将来の教材開発や教育方法の改善に貢献することが期待される。
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