研究課題/領域番号 |
20K13120
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
平野 亜也子 京都産業大学, 外国語学部, 准教授 (10755490)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 第二言語ライティング / ライティング不安 / ライティングの流暢さ / 文産出 / timed writing / ICT / COIL / 国際交流 |
研究実績の概要 |
統語的プライミング効果の発現を利用しながら、意味と形式とに注意を向けさせる産出タスクとして設定した“Timed Writing”の効果について実験を実施し、論文を執筆した。 本研究では、ライティングの授業を受講している大学1年生19名を対象に第 1 週目の Pre-Timed Writing,12 週間にわたる Timed Writing そして最終週のPost-Timed Writing を授業内で実施した。学生は、10 分間は間違いを気にせず書き続けるように指示を受け,最終週には質問紙に回答した。Pre-Timed WritingとPost-Timed Writingの総語数の平均を両側検定の対応ありt検定で比較した結果,有意に語数が増加していたことから,Timed Writingは英語ライティングの流暢さを向上させることがわかった。そして12 週間のTimed Writing を 4 フェーズに分け,各フェーズ中に書かれた総語数の平均を,各フェーズ間で1 元配置分散分析で検討した結果,第 1 フェーズと第 4 フェーズ間以外には有意さが見られなかったことから,流暢さの向上のためには 10 週間程度の活動が必要であることが示唆された。質問紙調査からは,Timed Writing が学生の英語ライティングに対するモチベーションを向上させ,不安感を低減させ,さらに自信感を高めることがわかったが,英語および日本語ライティング全般に対する取り組み意欲を高めるまでには至らなかった。本研究結果に基づき,今後 Timed Writing を授業に取り入れる際の注意点と改善策を論文で議論した。さらに、英語を使用した国際交流が英語学習者に与える動機付きについてアンケート調査を実施し、その結果を国際学会で発表し、Proceedingとしてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「統語的プライミングを利用したペアタスクのL2関係節文理解における促進効果と持続性を検証する」本実験に向けて、実験文の作成、実験刺激となるイラストの作成は終えた。しかし、新型コロナウイルスの影響で実験参加者を集めることができず、当初の予定であったパイロット実験の実施には至らなかった。新型コロナウイルスの感染状況が収まれば、パイロット実験の実施をすすめる。
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今後の研究の推進方策 |
ペアによる絵描写タスクが関係節文理解に及ぼす影響を検証するため、今後は具体的な実験の流れを計画し、パイロット実験を実施する。その後、調整を加えたあと本実験を実施して、絵描写タスクの関係節文理解への影響を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で実験参加者を集めることができず、当初の予定であったパイロット実験の実施には至らなかったため次年度使用額が生じた。次年度の実験実施にかかる、人件費、謝金、実験材料費等に使用する。また、本年度に購入予定であった書籍を次年度に購入することとする。
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