研究課題/領域番号 |
20K13129
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
瀬尾 匡輝 茨城大学, 全学教育機構, 准教授 (20761026)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 言語教育の商品化 / 新自由主義 / 格差の是正 / 商品化 / 格差 / 言語教育 / 公平性 |
研究実績の概要 |
新型コロナウィルス感染症拡大のため、今年度も本研究のフィールドであるベトナムに赴き、調査することはできなかった。そのため、2021年度は、初年度である2020年度に整理した言語教育及び他領域における商品化の先行研究についての発題を中心に行った。まず、5月にハイフォン大学(ベトナム)及び茨城大学の共催で行った「ハイフォン大学と茨城大学との大学間交流に関する包括協定書調印記念日本語教育シンポジウム」で発題を行った。発題したところ、本研究に興味を持つベトナムの研究協力者を募ることができ、共に研究課題に取り組む仲間を見つけることができた。また、先行研究をまとめた結果を教師教育用の教材としてまとめ、出版社に入稿した。その教材を用いて、これまであまり議論されてこなかった言語教育の商品化について教師養成段階にいる学生たちに紹介し、その問題と可能性について考えられるようになることを目指している。 本研究では、ベトナムで英語・中国語・韓国語・日本語を学ぶ学習者/教師/企業の人々が(1)各言語にどのような知的・情的価値を見出しているのか、(2)言語学習の結果どのような経済的及び心理的な価値が生み出され、そこにはどのような格差が生じているのかを明らかにすることを目的としている。その研究の方法は実際にベトナムに赴き、フィールドワークを行うこととしているため、オンラインで調査をすることは難しい。しかしながら、本研究の目的である(1)英語・中国語・韓国語・日本語を学ぶ学習者が各言語にどのような知的・情的価値を見出しているのかを調査するために、ベトナムの研究協力者とともにオンラインによるアンケート調査を行った。現在その分析を進めているところであり、今後学会などでその成果を報告する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では、ベトナムをフィールドに調査を行うが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、現地に赴き調査を行うことができなかった。また、10月に子どもが生まれ、育児短時間勤務を取得し、1週間当たりの労働時間を半分の20時間にしたため、研究のための時間を十分に確保することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度に実施した学習者に対するアンケート調査の分析を進める。また、教師及び企業の担当者に対するアンケート調査を実施する。2023年2月に約1ヵ月間ベトナムに赴き、フィールドワークを行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初予定をしていたベトナムでの調査が新型コロナウィルス感染症拡大で実施ができなかったため、次年度使用額が生じている。今年度はベトナムに約1ヵ月間赴き、調査を実施する予定である。
|