動詞の形態には節の統語・意味情報が反映されるという仮説の下、第二言語(英語)の習熟度が異なる学習者を対象に、様々な節タイプや節内での動詞の具現形に関する形態統語知識を調査した。初中級の学習者の結果からは仮説の検証に至らなかったものの、動詞形態の誤用が補文節内で顕著に多く、これは主節動詞の時制、選択制限および補文節との連動に関する知識の欠如に起因すると考えられる。また、文法・音韻インターフェイスの観点から、読み上げ音声データをもとに句構造と音調句の対応についても調査し、母語から学習言語のリズムへの移行から全体的な音調の収束まで、習熟度に応じた課題の所在が明らかになった。
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