研究課題
若手研究
テスト場面で注意力を向上させ、学習行動を促す不安感情は、促進的不安と呼ばれる。言語教育領域における本概念の提唱は、40年以上前にさかのぼる。しかし、その性質については、実証的な検証が、ほとんど行われてこなかった。促進的不安の性質を明らかとすることは、言語運用や学習における不安の役割の包括的な理解につながる。このような理由から、外国語読解における促進的不安の性質を検証することとした。
応用言語学
本プロジェクトの目的は、外国語読解における促進的不安の性質を解明することであった。コロナ禍の影響により、研究期間内に目的を完全に達成することは叶わなかったが、外国語教育の領域の発展に貢献する成果をあげることはできた。最大の研究成果は、外国語読解における促進的不安の性質を十分に理解するためには、新たな不安尺度の開発が必要となることをデータで示し、学術雑誌で発表したことである。この知見は、今後の外国語読解研究における新たな可能性を示すものとなった。