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2023 年度 実施状況報告書

「大東亜共栄圏」の文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K13164
研究機関二松學舍大學

研究代表者

林 英一  二松學舍大學, 文学部, 准教授 (20724206)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード残留日本兵 / 南方抑留 / インドネシア
研究実績の概要

今年度の研究実績は、第一にインドネシア元残留日本兵の英雄化の過程を描いた英語論文を公表し、それに関連するコメントやエッセイをテレビ、新聞、ホームページ上で発表したことである。これらは2023年6月に天皇皇后両陛下がインドネシアを訪問し、インドネシア元残留日本兵の子孫と面会されたことを受けてのものであり、公益財団法人日本国際問題研究所の依頼で、英語論文「The Process of Heroizing the Holdout Japanese Soldiers in Indonesia」とエッセイ「インドネシアの英雄墓地に眠る残留日本兵の話(Holdout Imperial Japanese Army Soldiers Rest in Peace in Heroes Cemeteries in Indonesia)」を寄稿した。また、『産経新聞』2023年6月18日付朝刊社会面、『日本経済新聞』2023年6月21日付社会面に筆者のコメントが、共同通信社の配信で2023年6月から7月に地方紙に筆者の論考「指標 天皇陛下 インドネシア訪問 残留日本兵、苦難の軌跡」が、それぞれ掲載された。また、読売テレビの報道番組「ウェークアップ」2023年6月24日放送にVTR出演した。これらによって、研究成果の一部を海外に発信し、社会に還元することができた。第二に、兵士・抑留・引揚げの記憶を継承する総務省委託の平和祈念展示資料館のセミナーで、「南方に残留した兵士たち―組織と個人の視点から読み解く―」というテーマで報告した。シベリア抑留に比べて南方に抑留・残留した兵士の体験についての研究は手薄であり、研究上の新たな課題を発見することができた。第三に、インドネシア日系人に関する研究書『日系インドネシア人のエスノグラフィ 紡がれる日系人意識』の書評を学会誌『移民研究年報』第29号に発表した。先行研究をレビューすることによって、研究史への理解を深めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

校務との両立に加えて家庭環境が変化したことにより、研究計画を予定通り進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

防衛研究所戦史研究センター史料室の公開史料のなかに新史料を見つけたため、史料収集を進めている。また、前年度までの研究成果を講演会やシンポジウムで報告する予定である。

次年度使用額が生じた理由

都内で資料収集をしていたため、旅費の支出が少なかった。次年度の資料の購入・調査・デジタル化に当てる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Process of Heroizing the Holdout Japanese Soldiers in Indonesia2024

    • 著者名/発表者名
      Hayashi Eiichi
    • 雑誌名

      Japan Review

      巻: Vol.6. No.2 ページ: 3-18

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 伊藤雅俊著『日系インドネシア人のエスノグラフィ 紡がれる日系人意識』2023

    • 著者名/発表者名
      林英一
    • 雑誌名

      移民研究年報

      巻: 29 ページ: 97-98

  • [学会発表] 南方に残留した兵士たち―組織と個人の視点から読み解く―2023

    • 著者名/発表者名
      林英一
    • 学会等名
      第6回平和祈念展示資料館セミナー

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公開日: 2024-12-25  

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