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2022 年度 実施状況報告書

近代学問と投資の関係:林学者本多静六の投資活動とそのグローバルな連関を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 20K13173
研究機関東洋大学

研究代表者

内田 力  東洋大学, 国際共生社会研究センター, 研究助手 (00865165)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード森林学 / 国際日本学 / 水産学 / 文化史 / 水問題
研究実績の概要

【概観】本年度は、当初の研究課題からスピンオフしたトピックが大きく進展した。コロナ後の対面での研究交流が徐々に再開したことで、現代の環境学と投資分野の関係について各方面の専門家・実務経験者と交流の機会を得た。これにより、各種のアウトプットの用意ができた。本科研にとっては研究テーマの方向性が大きく転換した一年であったといえる。歴史学(日本近代史)の文脈でも環境学(森林学・水産学)の文脈でも、本多静六という人物が投げかけた問いかけがもつ現代的な意義をあきらかにすることができた。
【個別の活動】1.年度末の2023年3月にニューヨークで開催された国連水会議2023への出席が可能となり、現代の水問題と森林に関する研究テーマについて、現在的な課題の把握と産官学にわたった連携を図ることができた。2.本科研の主要調査地のひとつに据えていた台湾について、今後の渡航制限の緩和を想定して、台湾の研究者(博物館勤務)と研究打ち合わせをおこない、資料調査の準備を進めた。3.環境文学の代表作であるアミタヴ・ゴーシュ『飢えた潮』について、翻訳プロジェクトに参画、訳者と協力して2023年4月の出版を実現した。刊行後に発表する解説文と講演の準備をおこなった。本書の分析をつうじて環境学と歴史学の関係性を考えるうえでの論点を抽出した。4.上記1とも関連するかたちで、本務校での業務の一環としてSDGs・ESG投資について調査や産官学連携支援をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本科研で当初設定したテーマに対して、想像以上に(アカデミアだけでなく)ビジネス分野からの期待が大きいことがあきらかとなった一年であった。これに対応して、歴史よりも現代世界のほうに焦点を当てて問題を再設定したことで、一からのスタートに近い状態になったものの、現代の社会課題の諸論点に対して急速にキャッチアップすることになった。
総体的にみて、研究プロジェクトの進度としては順調な進展だったといえる。

今後の研究の推進方策

2023年度についてはまず、環境文学への解説というかたちで、基本的な研究視角を文章化することを予定している。そのうえで、本科研での研究成果を年度内に取りまとめる予定である。テーマを現代に移したことで、2023年度中に論考発表が可能かは微妙な状況であるが、ビジネス分野からの要望にも応えられるようにしたい。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの感染状況により、一部の出張が中止・延期となったため。基本的には次年度に各種出張をスライドさせて実施する予定。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] Biocare Research Pvt. Ltd.(インド)

    • 国名
      インド
    • 外国機関名
      Biocare Research Pvt. Ltd.
  • [国際共同研究] Young Professionals in Foreign Policy(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Young Professionals in Foreign Policy
  • [学会・シンポジウム開催] 国際連合水会議20232023

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公開日: 2023-12-25  

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