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2022 年度 実績報告書

政党内閣崩壊後の議会政治と貴族院 1932~1947

研究課題

研究課題/領域番号 20K13180
研究機関九州大学

研究代表者

原口 大輔  九州大学, 附属図書館, 講師 (00756497)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード議会政治 / 帝国議会 / 貴族院 / 戦時議会 / 大政翼賛会
研究実績の概要

本年度も昨年度に引き続き、「近藤英明文書」(国立国会図書館憲政資料室蔵)、「小林次郎関係文書」(尚友倶楽部蔵)などの貴族院事務局関係者の史料や、国立国会図書館で大政翼賛会関係の雑誌記事を閲覧し、必要に応じて写真撮影や複写を行い、これまで蒐集してきた史資料と合わせ、大政翼賛会結成前後の貴族院事務局の対応や議会政治をめぐる言説に関して検討を行った。
その成果の一つとして、第100回内務省研究会で「大政翼賛会と貴族院」という口頭報告を行った。当該報告では、「翼賛議会」をめぐる混乱のなか、議会政治とは何をなすべきか?という貴族院議員の自問自答、翼賛会・衆議院に対する抵抗と妥協、そして「第二院」としての矜持について検討した。そこで明らかにしたのは、1)大政翼賛会は衆議院と同様、貴族院も議会局に包摂することで「国民組織」化を図るも、貴族院側の反応は鈍く、足並みが乱れたこと、2)第76回議会における貴族院の動向について、勅選議員が中心の会派である同和会、同成会、交友倶楽部の三派が翼賛会に批判的である一方、有爵者議員中心に構成される院内会派である研究会、公正会は翼賛会に迎合的であったことを明らかにした。本報告内容は研究会での質疑討論をもとに論文として投稿し、現在審査中である。
さらに、大政翼賛会の改組により議会局廃止後、貴族院の政務調査機関が事務局に設置された点に関して史料を検討し、昭和16年6月13日に貴族院調査会が創立したことを確認した。この調査会の活動についての分析は研究期間内に終えることができなかったが、引き続き研究を進めていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大政翼賛会と貴族院2022

    • 著者名/発表者名
      原口大輔
    • 学会等名
      第100回内務省研究会

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公開日: 2023-12-25  

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