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2021 年度 実施状況報告書

米軍統治下沖縄をめぐる援助・救済ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K13187
研究機関同志社大学

研究代表者

増渕 あさ子  同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 日本学術振興会特別研究員(PD) (80867896)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード沖縄移民 / 沖縄救済運動 / ディアスポラ / 米軍占領
研究実績の概要

今年度も昨年度に引き続き、感染拡大状況に伴い、予定していた国外での調査を行うことはできなかった。しかし、東京の国立国会図書館の憲政資料室を利用した米軍・米国公文書資料調査や、2022年3月には沖縄県立図書館にて集中的な資料収集を行うことができた。
また、昨年度までに収集した資料をもとに、ハワイの沖縄系移民が展開した「沖縄救済運動」に関する論考を、東京外国大学・日本学研究センター主催の「東アジア連続講座」にて発表し、参加者とともに議論を深めた。この結果をもとに、さらに沖縄移民に関する資料調査をすすめてまとめたものが、まもなくオンライン出版される予定の「東アジア連続講座」論集に掲載される。その他、社会事業史学会の機関誌『社会事業史研究』や、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科の紀要論文集『グローバル・スタディーズ』にもそれぞれ論文を投稿し、査読を経て掲載された。
最終年度となる2022年度は、海外渡航への制限が緩和される傾向にあることを鑑みて、これまで出来なかった米国公文書館やハワイでの国外調査を計画的に実施する予定でさる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウィルス感染拡大状況の長期化にともない、初年度より予定していた国外調査が未だ実施できていないという点で、当初の計画からは遅れている。しかし、国内で利用できる遠隔資料複写や古書の収集などを行った結果、現在収集できる資料は可能なかぎり、入手することができた。また、研究のまとめに時間をかけることができたため、予定よりも早く複数の論文を執筆し、出版することができている。

今後の研究の推進方策

最終年度となる2022年度は、これまで実施できなかった国外調査について、海外渡航制限の状況を鑑みながら、積極的に実施する予定である。主な調査地として予定しているのは、米国ワシントンD.C.の議会図書館および国立公文書館(NARA)、及びハワイのハワイ大学ハミルトン図書館、日系ハワイ文化センタのアーカイブなどである。これに加え、こちらも今年度までは実施が困難だった沖縄でのインタビュー調査なども複数回に分けて行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染拡大状況の長期化に伴い、予定していた国外調査が実施できなかったため。2022年度は、海外渡航制限が緩和される見込みであり、今年度の未使用額とあわせて、主に国外調査のための旅費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [国際共同研究] 慶煕大学 グローバル琉球研究センター(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      慶煕大学 グローバル琉球研究センター
  • [雑誌論文] 公衆衛生看護婦の経験から考える沖縄の戦争と占領2022

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 雑誌名

      社会事業史研究

      巻: 61 ページ: 25-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ディアスポラと救済運動:ハワイにおける「沖縄救済」の系譜を考える2022

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 雑誌名

      東京外国語大学国際日本研究センター『「東アジア連続講座」講演録+研究報告集』

      巻: - ページ: 39-50

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 神に見捨てられた島でーキリスト教宣教師と米軍統治下沖縄2021

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 雑誌名

      同志社グローバル・スタディーズ

      巻: 12 ページ: 99-118

    • 査読あり
  • [学会発表] Hygienic Boderlands: “Off-Limits” in U.S.-Occupied Okinawa2022

    • 著者名/発表者名
      Asako Masubuchi
    • 学会等名
      Association for Asian Studies Annual Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 島マスの活動から考える沖縄の社会福祉2022

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 学会等名
      同志社大学〈奄美-沖縄-琉球〉研究センター定例研究会
  • [学会発表] 公衆衛生看護婦の経験から考える沖縄の戦争と占領2022

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 学会等名
      日本女性学研究会・近代女性史分科会
  • [学会発表] Bridging Empires: Okinawa Relief Movement and the Militarization of the Pacific2021

    • 著者名/発表者名
      Asako Masubuchi
    • 学会等名
      The 12th International Convention of Asia Scholars Kyoto, Japan
    • 国際学会
  • [学会発表] ディアスポラと救済運動:ハワイにおける「沖縄救済」の系譜を考える2021

    • 著者名/発表者名
      増渕あさ子
    • 学会等名
      東京外国語大学・国際日本研究センター『東アジア連続講座』
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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