研究課題
2023年度は、最終年度だったこともあり、補足的な調査を行うとともに、国内外において充実した成果発表の機会をもつことができた。以下、国内・国外での調査および学界発表、研究成果の概要である。国内では、2023年9月と2023年2月から3月にかけて、沖縄で集中的な調査を行った。資料調査に加えて、今年度の2度にわたる調査では、医療関係者への聞き取り調査も行った。国外では、2023年3月にロサンゼルスにおいて、沖縄系移民コミュニティについてのフィールドワークを行うとともに、沖縄系3世の方へのインタビュー調査を行った。学会発表としては、国内の複数の研究会、学会で発表するとともに、2023年3月には米国シアトルで行われたAssociation for Asian Studies年次大会で学会報告を行い、沖縄研究だけではなく移民研究の専門家からも貴重な助言を得た。研究成果のまとめとして、「医療衛生から再考する沖縄米軍占領」を編著『日本復帰50年、琉球・沖縄史研究の到達点』の一章として、および単著『包囲網の中の生:米軍統治下沖縄の軍事と医療福祉』が近日刊行予定である。研究期間全体を通して、前半はCovid-19感染拡大による渡航制限によって、研究計画の見直しを余儀なくされたが、延長期間を含めて後半の2年間では、資料収集のみならず、国内外の様々な分野の研究者とのネットワークを構築することができた。「沖縄をめぐる援助・救済をめぐるネットワークの解明」という、本研究の研究テーマは、フィリピンや韓国など、他の地域の専門家との共同研究によって、アジア太平洋を結びつけていた力学をより精緻に描き出すことができると考えているため、本研究の成果を踏まえて、国際共同研究へと発展させていきたい。
すべて 2024
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)
Cultural Constructions of Race and Racism Research Collective, Lateral
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