研究課題/領域番号 |
20K13199
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芹澤 隆道 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 研究員 (70811248)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フィリピン / コミンテルン / 農民 / 共産主義者 / ルガスピ |
研究実績の概要 |
1930年代世界恐慌によって大打撃を受けた東南アジア各地の農村では、植民地経済からの解放を求める農民蜂起が頻発していた。さらに当時は東南アジアに共産主義が紹介された時代でもあり、各地に共産党が結成され、コミンテルンの指導によって世界革命を目指された。本研究は、アメリカ植民地であったフィリピンにおいて、コミンテルンから派遣された共産主義者たちは、これら農民蜂起とどのような関りを持ちながら共産主義革命を模索していたのか、世界的に見てもフィリピン史研究ではこれまで使われてこなかったモスクワにあるロシア国立社会政治史文書館(ルガスピ)の資料調査に基づいて明らかにする。ここに挙げたように本研究の根幹となるのは、モスクワにあるロシア国立社会政治史文書館(ルガスピ)における資料調査である。3年度目である2022年度の実績は、初年度、次年度に引き続き、新型コロナ・ウィルスの世界的な蔓延と、2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻によって渡航が規制されてしまい、予定していたモスクワにおける資料調査を全く実施できなかった。海外への渡航も許可され始めたので、6月末から7月初旬にパリで開催された第12回東南アジア研究ヨーロッパ協会に参加し、“A ‘Failed’ Formation of a Communist Network in the Philippines during 1930s: The Correspondence between Comintern Agents and Filipino Communists”を発表し、有益なコメントをもらった。なお引き続き、日本での資料収集とワークショップを開催している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度は、本研究の根幹をなすモスクワにおける資料調査を、世界的な新型コロナウィルス蔓延とロシアのウクライナ侵攻によって、全く実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
国内で実施可能な資料・書籍の収集と分析をさらに進め、学会や研究会で発表を積極的に行う。モスクワをはじめとする海外における資料調査に向けて万全の準備をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度に予定していた海外資料調査を、新型コロナウィルス蔓延とロシアのウクライナ侵攻によって全く実施することができなかったために、助成期間の延長申請を行った。
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