本研究は中国・北朝期(4~6世紀)の新しい出土資料である墓誌を使用し、墓誌の中で用いられる用語を分析し、心情を表現した用語に基づく社会集団の存在を復元することを目的とする。分析方法としてデジタルヒストリーの研究成果を活かし、墓誌のデータベース構築とテキストマイニング分析を行った。新たに収集した北魏墓誌については目録を発表した。本研究では特に墓誌の銘辞という韻文形式の文学的修辞部分における用語法に着目した。その結果、特徴語を使用する集団を復元し、さらには男女のジェンダーロール表現についても明らかにすることが出来た。
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