研究課題
若手研究
考古学及び文化財科学の分野において、遺跡から出土するヒトの骨や歯は、先史時代の社会的・文化的側面と自然人類学的な関わりを明らかにしていく上で、極めて重要な試料である。しかし、遺跡からヒトの骨と歯の両方が発掘された場合でも、骨のみを年代測定の試料として選択し、放射性炭素年代測定が行われている場合が少なくない。本研究では、その出生及び死亡年代が判明している現代のヒトの骨と歯の試料に対して、加速器質量分析と元素分析型同位体比質量分析を行い、骨と歯のどちらの試料がより年代測定に適しているのかを調べた。
宇宙線物理学
筆者が知る限り、これまで正確に出生及び死亡年代が判明している現代のヒトの骨コラーゲンと歯の試料を同時に用いて行った放射性炭素年代測定に関する研究報告はない。さらにその暦年代と食性を詳しく探究することで年代測定法をより高確度に行うことが期待される。