研究課題/領域番号 |
20K13280
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 (2022-2023) 大阪大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
久岡 加枝 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 外来研究員 (70867168)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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キーワード | アディゲ(チェルケス) / ポリフォニー(多声部合唱) / 叙事歌 / コーカサス戦争 / 伝統復興 |
研究成果の概要 |
本研究では、コーカサス北西部のアディゲ(チェルケス)人の歌謡と舞踊を通じた共同体意識とジェンダー観について、アディゲ共和国におけるフィールド調査から考察した。ポストソ連期のアディゲ共和国の歌舞団では、トルコのディアスポラに伝わる舞踊が新たなレパートリーに取り入れられている。また、児童を対象とした公立の芸術学校では、20世紀以降の古い録音や楽譜をもとにコーカサス戦争をテーマとしたアディゲ語の古い歌謡が教えられ、民族の歴史を学ぶ機会が設けられている。ジョージアと比較した場合、アディゲ人には叙事歌が多く伝わること、さらにアディゲ人の多声的な歌謡において、東西間で形式の違いがみられる可能性を指摘した。
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自由記述の分野 |
文化人類学・民俗学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型コロナウイルス感染症とウクライナ戦争のため、アディゲ共和国で長期にわたる調査を実施することができなかった。しかしジョージアに渡航し、2022年のウクライナ戦争以降、ジョージアの人文学の研究者の間で、ソ連崩壊後の対ロ関係の悪化から失われつつあったアディゲを含む北コーカサス地域とのつながりを再び強化しようとする動きが生じている状況を明らかにすることができた。
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