本研究はほぼ計画通りに進展した。成果は以下の3つである。(1)研究課題である水俣病関係写真の意義と作用の歴史化について、写真家・桑原史成と塩田武史が撮影した1960~70年代の写真に関する査読論文発表と論集への寄稿、日本文化人類学会等での口頭発表を行い、オンラインイベントを開催した。(2)塩田武史の遺族との協働作業により、塩田ネガフィルム約千本のデータベースを構築し、熊本大学文書館で公開するための準備を整えた。(3)水俣病関係写真を撮影してきた写真家とその遺族たちが発足した一般社団法人「水俣・写真家の眼」の定例会に参加し、写真家と遺族とのネットワークに参画すると共に活動実践を支援した。
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