研究課題
若手研究
本研究は、日本国憲法下での司法の特徴を、概ね同時代のアメリカ連邦司法が経験した変化と比較対象することで、明らかにするものである。日米の司法の差異は、仔細にみれば非常に大きく、少し踏み込んだ比較は直ちに困難に直面する。本研究では、まず、日本法サイドで着目すべき論点を選択した後、比較に有用なアメリカ法の断面を切り出し、前者の特徴を捉えることを目指した。
憲法
在外国民審査訴訟の最高裁大法廷判決(最大判2022年5月25日民集76巻4号711頁)のように、世上注目される素材を論評する機会を得たことから、本研究の意義を国内の憲法学会に示す機会には恵まれた。ただし、そのような具体的機会以前に、筆者のアメリカ法研究に対しても、憲法学会からの関心は存在していたので、現在は、先行して形成されていた関心への応答という段階にある。本研究期間中の以上のような展開は、本研究が憲法学会に受容され、意義を認められていることを示唆する。