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2023 年度 実績報告書

国際法学説史における自然法論の再検討――近代国際法完成期及び戦間期を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 20K13332
研究機関岡山大学

研究代表者

小栗 寛史  岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (80837419)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード国際法史 / 自然法 / 近代国際法
研究実績の概要

「国際法学説史における自然法論の再検討――近代国際法完成期及び戦間期を中心に」と題する本研究は、これまで十分に検討されてこなかった近代国際法完成期及びその後の戦間期における自然国際法論の内実を解明し、それらが国際法学説史においてどのような意味をもった営みであったのかという点を考察するものである。
本研究は、研究対象となる時期を【Ⅰ】近代国際法完成期、【Ⅱ】戦間期に分類し、それぞれの時期における自然国際法論の代表的著作の検討を通して自然国際法論の展開史を解明し、【Ⅲ】両者の関係を整理した上で、同時代における一般法史学における「自然法の再生」との比較検討を行うことで、自然法論に関する国際法史研究と一般法史学研究との接合を目指すものである。
まず、【Ⅰ】では、従来の研究において等閑視されてきた近代国際法完成期における自然国際法論の内容とその展開過程について、同時期に上梓された文献の中で、自然国際法論を採用するものを同定し、それらの内容を精査した。次に、【Ⅱ】では、戦間期の自然国際法論の内容を解明することによって、第一次世界大戦後の新たな国際法思想の潮流の一つとして自然国際法論が「再生」したという仮説を検証した。以上の研究成果を統合することで、戦間期に展開された自然国際法論が、先行研究の評価として示されてきたように近代国際法完成期における自然国際法論の「再生」として評価可能であることを確認した。さらに、【Ⅲ】では、以上の作業で解明された2つの時期における自然国際法論が、同時代の一般法史学における「自然法の再生」という現象と如何なる関係にあるのかという点を、両者の比較検討を通して明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 戦争と国際法秩序:国際法史からの眺め2023

    • 著者名/発表者名
      小栗寛史
    • 雑誌名

      有斐閣Onlineロージャーナル

      巻: - ページ: -

  • [雑誌論文] 近代国際法学形成期末における自然国際法論:「19世紀」国際法学研究序説2023

    • 著者名/発表者名
      小栗 寛史
    • 雑誌名

      法政研究

      巻: 90 ページ: 167~188

    • DOI

      10.15017/7162076

    • オープンアクセス
  • [学会発表] From Reception to the Scholarly Pursuit: The Birth of International Law Scholarship in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi OGURI
    • 学会等名
      the Korean Society of International Law
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 近代国際秩序形成と法2023

    • 著者名/発表者名
      明石欽司、韓相煕
    • 総ページ数
      532
    • 出版者
      慶應義塾大学出版会
    • ISBN
      978-4-7664-2898-8

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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