研究課題/領域番号 |
20K13386
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
王 威シ 早稲田大学, 法学学術院, その他(招聘研究員) (40839552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | プラットフォーム / 競争法 / 経済法 |
研究実績の概要 |
2020年度では、本課題と深く関係しているEUのデジタル市場法・デジタルサービス法が掲げた巨大プラットフォーム企業に対する構造的措置を中心として研究活動を展開していた。コロナウイルスの関係で予定していた海外出張・調査はできなかったが、日本と中国で行われたオンライン学会に参加して発表することができた。2020年11月12日に中国社会科学院「価格差別・アルゴリズム差別とパーソナライズド・プライシング(“价格歧视、算法歧视和大数据杀熟”)」オンラインシンポジュウムでは、中国の独占禁止法プラットフォーム企業規制ガイドラインをEUのデジタル市場法と日本の巨大IT取引透明化法と比較して意見を述べた。2020年11月29日に、第20回情報ネットワーク法学会研究大会で「「構造上の問題」に挑む―デジタルプラットフォーム規制の欧州アプローチ」をテーマとして、注目されているEUデジタル市場法の意義と論点を集中的に検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度では、EUが巨大プラットフォーム企業の反競争行為を規制するデジタル市場法(DMA)草案を公表した。また、ドイツも競争法を改正してDMAに似たような条文を採択した。また、中国も独占禁止法のプラットフォーム規制ガイドラインを発表した。これらの本課題と非常に関係のある重要な動きについて、積極的な学会参加・発表を通じてフォローすることができた。2020年度の研究活動と成果は、本課題の重要な礎になっていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、EU、ドイツ、中国の新動向を把握していくとともに、2021年6月に採択されたアメリカのプラットフォーム規制新法案を検討して比較法の視点で本課題を展開していくと考える。学会参加・発表の他、これらの法域の動向を段階的な成果として論文にまとめて発表することを目標としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスのため本来計画していた海外・国内出張が実施できなかった。資料・データベース購読資金として利用する予定である。
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